食育 実践の環(わ)を広げよう

2023年06月19日

「食育」とは、様々な経験を通じて、「食」に関する知識と、バランスの良い「食」を選択する力を身に付け、健全な食生活を実践できる力を育むことです。食べることは生涯にわたって続く基本的な営みですから、こどもはもちろん、大人になってからも「食育」は重要です。健康的な食のあり方を考えるとともに、だれかと一緒に食事や料理をしたり、食べ物の収穫を体験したり、季節や地域の料理を味わったりするなど、食育を通じた「実践の環(わ)」を広げましょう。

 「食育の環」とは、生産から食卓までの「食べ物の循環」、こどもから高齢者、そして次世代へといった「生涯にわたる食の営みの循環」を示します。また、食育は、豊かな自然、先人から受け継がれてきた文化、社会経済といった環境と密接な関係を持ち、生活の場としての地域とのつながりとも関連しています。

食生活と健康は深く関係しています。朝ごはんを食べないと、1回の食事の量が増えて食べ過ぎることがあり、肥満や生活習慣病の発症につながることがあります。栄養バランスのとれた、規則正しい食生活をするために、次のようなことから実践してみましょう。「朝は忙しくて、朝ごはんの支度をしたり食べたりする時間がない」「朝ごはんより寝ていたい」「朝ごはんくらい抜いたって大丈夫」と考える人がいるかもしれません。しかし、朝ごはんは1日のパワーの源であり、朝ごはんを食べると、寝ている間に低下した体温を上昇させ、からだは1日の活動の準備を整えます。また、毎日朝食を食べるこどもほど、学力調査の平均正答率や体力テストの合計点が高い傾向にあるという調査結果も報告されています。1日の食事を規則的にとり、生活リズムを作っていくことが、健康的な生活習慣にもつながります。朝ごはんで、生き生きとした1日のスタートを切りましょう。