「健康寿命」を延ばすためには?
2025年08月25日
「健康寿命」とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことです。世界保健機関(WHO)でも新たな指標として導入されています。
従来の指標であった「平均寿命」には、寝たきりや認知症などを患って介護が必要となる期間も含まれていました。我が国の平均寿命は世界有数の長さである一方、健康寿命との差(つまり、健康上の問題で日常生活に制限のある生活をする期間)は、男性が8.73年、女性が12.06年と決して短くありません。
(1)運動
日頃から体を動かす習慣を身につけましょう。適度な運動を行うことで、消費エネルギーの増加や身体機能が活発化して血糖や脂質の消費量が増え、内臓脂肪がつきにくくなります。その結果、血糖値や脂質異常、高血圧が改善されて生活習慣病の予防につながります。
さらに高齢者のかたにとっては、体力や身体機能の向上により転びにくくなるなど、介護予防の効果もあります。
(2)食事
食べ過ぎや欠食などの不規則な食生活は内臓脂肪をためる原因となるため、食生活の改善が欠かせません。また、食塩、飽和脂肪酸、糖分の摂りすぎ、野菜や果物の不足なども、様々な生活習慣病の発症に関連があると言われています。
(3)禁煙
たばこは、多くの有害物質を含み、健康に様々な影響を及ぼします。喫煙によって、がんにかかるリスクだけでなく、動脈硬化を進行させるリスクを高める可能性があります。また、妊娠中の女性の場合は、胎児にも影響することがあります。
禁煙は本人の努力だけでなく、周囲のサポートも大切です。
(4)薬
すでに糖尿病や高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病になっている場合には、生活習慣の改善に加えて、薬によるコントロールが必要なこともあります。ただし「薬を飲めば安心」ではなく、生活習慣の改善もあわせて行うことが大切です。
